気密測定トレーニング2024@さいたま 報告

2024年6月28日、NPO法人PHIJPとハイシマ工業㈱の共催で「気密測定トレーニング2024@さいたま」というイベントが開催され、そのイベントの講師として私も参加いたしました。

一緒に講師をしていただいたのは、長年のあいだ米国ボストンにて建築設計に携わりご活躍され、現在は活躍の場を日本に移して住宅・非住宅の省エネコンサルタントとして活動されている岡田早代さんです。

グローバルに活躍されている方で私が一緒に講師をしてよいのかと思うような御高名な方なのですが、実際の建物で行う気密測定の実務的な部分の講演については普段から住宅の気密測定を行っている私の方が適任だろうということで、今回ご一緒させていただくことになりました。

イベント当日

ご参加された方々の会社名は伏せますが、日本を代表する設計事務所やゼネコンのかた、著名なコンサルティング会社のかたやパッシブハウスレベルの高性能な住宅を提供している工務店のかたなど、幅広い業種のかた約30名に今回ご参加いただきました。

第一部の講演会の冒頭約30分は、岡田さんによるアメリカの気密検査と気密性能基準に関して、また建物の気密性能がエネルギー消費にどれくらいの影響を与えるかのシミュレーションに関する講演、
残りの約2時間は私の住宅・非住宅の気密測定方法や漏気箇所の特定方法に関する講演でした。

午後からは会場を移動しまして、第二部の実際に私たちが使用しているアメリカのRetrotec社製の気密測定器を使用した気密測定体験会を実施いたしました。

ニ班に分かれまして、
一つ目の班では実際の建物での気密測定の実演を見ていただいたのち、スモークマシンや赤外線カメラを実際に手に取って使用していただき(私はこちらの班の実演部分を担当しました)、
二つ目の班では実際の気密測定器を使用して、参加者の皆様に設置から簡単な測定までを体験していただきました。

今回初めて気密測定器を触った方から、これまでに何十回も気密測定をご自身で実施されてきた方まで実に幅広い方にご参加いただきましたが、初めての方にとっては実際に気密測定器に触れて自分で使ってみたりできた体験会が、気密測定の経験が豊富な方にとってはアメリカではかなりの数が実施されていますが日本ではこれまでほとんど実施されてきていない非住宅の気密測定に関する講演が好評で、その後の懇親会でも白熱した議論が交わされることになりました。

今回のイベントは大手の会社からのご参加が多く、非住宅の大型の建物における気密測定に対する需要が高まってきていることを実感しました。上で触れたように、これまでは日本ではほとんど実績のない分野ではございますが、このイベントが非住宅の気密測定が日本でも広まる一つのきっかけとなればよいなと思っております。

私個人としましては、このようなイベントの講師を務めることは初めての体験でしたのでかなり緊張をしておりましたが、事前の入念な準備のおかげか2時間の講演については無事に問題なくこなすことができました。
体験会の実演部分を務めることにつきましては実はかなり急に決まったお話ではあったのですが、こちらも何とか私が実演を通して皆様にお伝えしたいことはお伝え出来たかなと思える程度にはこなすことができたのではないか思っております。

本当に緊張しましたし、責任も重大でしたし、正直なところずっと不安でした(笑)
でもイベント後に参加者のかたからお褒めの言葉をいくつか頂くことができたのは、ほっとしたと同時に本当にやってよかったなあと思える出来事でした。(慣れないことをして合計で3時間以上声を張り上げたことで、翌日声がかれて少し体調を崩しました。)

以上、「気密測定トレーニング2024@さいたま」のご報告でした。
イベントに関する個人的なお話はまた後日ブログであげるかもしれません。そのときはまた読んでいただけますと幸いです。

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