Calligaris(カリガリス)のダイニングチェアの金属脚のカット

ダイニングチェアの脚カット、まさかの当日仕上げに挑戦!?

「金属製の椅子の脚をカットしました!」
と公開している家具修理のお店があまりないようで、そういったお問い合わせが増えてきました。

脚カット事例①
脚カット事例①(記事リンクつき)
脚カット事例②
脚カット事例②(記事リンクつき)

やはり海外製の椅子は日本人にとっては少し座面が高いものが多い・・・。
使ってみて初めて身体に合わないということがわかり、カットできないか検索する方が多いようです。

今回は、イタリアのモダン家具ブランド「Calligaris(カリガリス)」のダイニングチェア「Aida」の脚をカットするご依頼でした。

CalligarisのダイニングチェアAida(AI生成画像)
忙しすぎて写真を撮り忘れ、AI生成画像です。。。

お客様からのご要望

「購入したばかりなのですが、座面が少し高くて使いづらい。数センチほど脚を短くしてほしい」とのご相談を受けました。
お客様は4人家族でお子さんはまだ小さく、ダイニングチェアとしては少し座面が高すぎたようです。

金属脚とのことでしたが、脚のデザインはシンプルでカットしても強度の問題はなさそう。
デザイン的にカットすると変になってしまう椅子もありますが、今回はそんなこともなさそうです。

ただし、もう一つのご要望が問題でした・・・。

子供もおり椅子がない生活も不便なので、朝に持ち込んで、夕方に返却してもらうことはできますか。」

うーーーーーん。

できなくはない、できなくはないとは思うんですが、

めちゃくちゃ怖い!!!(笑)

何か不測の事態があればそれで終わり、間に合わなくなります。
とはいえお客様のお気持ちはよくわかる。

結局、私は自分でも無謀とも思える当日仕上げに挑戦することにしたのです。。。

いきなりの不測の事態

そして当日の朝9時。(実は正式に依頼を頂いた日の翌日)

お客様が・・・
来ません。

あれーおかしいなと思っていると一本の電話が。

お客様「今から持っていこうと思いますが良いですか? だいたい1時間くらいかかると思います。」
私「はいー・・・よろしくお願いしまーす。。。」

・・・えっ? 今から???

原因は昨日のメールのやりとり。

私「明日であれば対応可能です。」
お客様「では、明日、お伺いいたします。」

・・・時間のこと、何も話してない。
朝に持ち込むと仰っていたので9時くらいだろう、と私が勝手に思い込んでいただけだったのです。😇

結局お客様は10時過ぎにこちらにこられ、作業が開始できたのは10時半ごろになってしまいました。

時間との戦い!

10時半からの開始となり大急ぎで作業に取り掛かります。

まずは脚先についている樹脂製の保護パーツを取り外します。
意外とこれが面倒だったりします。
製品によってつけられている保護パーツがバラバラで、ものによっては外すのにすごい力が要るものもあるんですよね。

それが外れたら次はそれぞれの脚に正確にカットするラインをマークします。
お預かりした椅子の脚は前と後ろで取り付け角度が違うため、それらを全く同じ長さで切ってしまうと微妙に座面の角度が変わってしまいます。

しっかりと取り付け角度を測定し、それに合わせて切断すべき長さを正確に割り出してカットするラインをマークすることがとても大切ですので、この作業はきちんと時間をかけます。
精確なマークさえできれば、あとはそれに沿って切るだけでご要望通りの高さになりますから。


マークを終えていよいよ切断作業。
精密な作業をと考えて金属をカットできる手ノコで切り始めたのですが、これがなかなか進みません。
切り始めてわかったのですが、思っていたよりも金属が分厚い。

今回のご依頼は4脚、計16本の金属脚を切断する必要がありますが、1本切るだけで25分はかかりそうです。
1本25分だとすると、25分×16本で400分。

どう考えても、夕方(16時ごろ)には間に合わない。

やっぱ当日仕上げはやめときゃよかった・・・
なんて暗ーい気持ちになりますが、そうもいってられない!

元から想定はしていましたができればしたくはなかった別の方法を使うしかなさそうです・・・。

プランB!!!

ということで、できればしたくなかったプランBへ変更を余儀なくされました。

プランB
「手ノコ」から「ディスクグラインダー」への変更

まあなにが嫌かっていうと、手ノコであればちょっとのミスが、ディスクグラインダーだと取り返しのつかないミスになるってところです。ようするに、

めちゃくちゃ怖い!!!(再)

意を決してディスクグラインダーでの切断を試みます。

ウオーーーン!!!ガリガリガリ!!!(火花バチバチ!!!)

ははっ、こえー。
この椅子、1脚50,000円くらいはするんだぜー。。。しかもほぼ新品だぜー。。。

リスクと引き換えにものすごい速さで作業が進んでいきます。
25分はかかっていた作業が5分くらいになったでしょうか。

寿命も引き換えにした気がします(笑)

とにかくすべてを切り終えたら、あとは切断面をやすりで処理し、サビ止めのために塗装を施して乾燥後、元の保護パーツを取り付ければ作業完了です。

無事に完了!(ギリギリ)

16時ごろ、保護パーツを取り付けている最中に電話が。

お客様「もうすぐ着くんですが、終わりましたか?」
私「・・・ほぼ終わっていますのでそのまま来ていただければ大丈夫ですー。。。」

危ない、本当にギリギリ。
プランBにしていなければ完全に間に合っていませんでした。

無事にお客様へご返却してお仕事は完了です。
(ちなみにあまりに忙しくて写真を完全に撮り忘れました。)

最後に今回のお仕事から得た教訓は3つ。

・約束は明確にする!

・電動工具は偉大!!

・当日仕上げは むりっ!!!


作業手順

保護パーツ取り外し → 脚角度を含めた計測・マーク → 切断 → 研磨 → 塗装 → 保護パーツ取付

作業費用

1脚当たり 4,500円