ダイニングテーブルのカット

今回のお客様からのご依頼はダイニングテーブル自体をカットしてほしいというものでした。
現在のダイニングテーブルのサイズが長さ140センチ。長年そのダイニングテーブルをお使いになっていたということですが、以前から少し大きすぎると感じていたようで、今よりも約10センチほど長さをカットしてもらいたいとのご要望です。

ただ、お問い合わせの際に頂いたダイニングテーブルの写真だけでは天板とテーブル脚の接続部分がどのように接続されているのか、天板の反り防止用金具がカット作業にどの程度影響するのか、はっきりとわからない部分もいくつかあり、また川西市内からのお問い合わせだったこともあったためご訪問でのお見積りをご提案しました。

ご訪問して実際の家具を確認してわかったのが、

  • テーブル脚の金具がテーブルを真横から見た時に見えないように天板裏側が金具の厚み分彫り込まれており、テーブル脚を移設する箇所に同様の彫り込みを施さなければならないこと。
  • 移設した脚の金具に天板の反り防止用金具がかかるためそれを生かすか(かなり厚みのあるC形鋼で、移設するためのかなり深い溝を2本彫る必要があります)、殺すか。
  • 10センチちょうどでカットした場合めねじの位置に重なってしまうため、カットする長さも少しずらす必要があること。

でした。

確認したことをお客様にご報告し、天板の反り防止用金具は外してしまうこと(ご購入後10年程度たっているとのことで、さすがにいまから反る危険は低いだろうというのが主な理由です)、カット位置も当初の予定よりずれることのご了承を得たうえでその場でお見積金額をご提示し、そちらにもご納得いただけたのでその日のうちに持って帰ることとなりました。

まずは反り防止用金具を外してテーブル脚も外してから、従来のめねじの位置を考慮してカットする長さを決めてしるしをつけてから慎重にカットしていきます。その次の作業はテーブル脚の金具がはまる箇所の天板裏側の彫り込みです。無事にその彫り込みを終えてから鬼目ナットを仕込むための下穴をあけ、鬼目ナットを穴に打ち込みテーブル脚自体の移設作業は終了です。

そしてこれは事前にわかっていたことでしたが、切断面が従来の彫り込み部分にかかるためダイニングテーブルを横から見た場合、カットしたほうだけテーブル脚の金具が見えている状態となってしまいます。それでは見た目の統一感が良くないと考えましたので金具部分を隠すための木材を準備して接着し、筆で木目を描いてカモフラージュを施してから、クリアニス塗装を行いすべての作業が終了しました。

Gallery

作業手順

天板カット → 彫り込み → 鬼目ナット打ち込み → 金具隠し用木材接着 → 木目塗装 → クリアニス塗装

費用

16,500円